介護保険とは?(その3)

介護保険サービスの内容と自己負担額

介護保険とは?(その3) 介護保険で受けられるサービスは多種多様です。皆さんのイメージに浮かびやすいのが、ホームヘルパーが家に来てくれて食事の世話や家事などの日常生活の支援をしてくれる訪問介護(ホームヘルプサービス)でしょうか。

これらのサービスの内容については、市区町村によって名称や区分も異なります。また、要介護、要支援、非該当(自立)の区分ごとで受けられるサービスの中身は一般的に以下のとおりです。

介護保険で受けられるおもなサービス(介護給付)
要介護1~5の人
在宅サービス 訪問介護(ホームヘルプサービス) ホームヘルパーが家庭を訪問、日常生活の介助を行う
訪問入浴介護(巡回入浴) 移動入浴車で巡回、入浴の介助を行う
訪問介護 看護師や保健師が訪問、手当を行う
訪問リハビリテーション 理学療法士や作業療法士が家庭を訪問、リハビリを行う
通所介護(デイサービス) 介護施設へ通って、入浴、日常動作訓練などを行う
通所リハビリテーション(デイケア) 医療施設や介護老人保健施設へ通って、リハビリを受ける
介護福祉用具の貸与 車いす、手すり、歩行補助杖などの福祉用具を借りる
短期入所生活介護 福祉施設に1~2週間入所して日常の生活介護を受ける
短期入所療養介護 医療施設や老人保健施設に短期間入り、看護や介護を受ける
介護福祉用具購入費 入浴補助具や排泄に使う道具などの購入費を支給
介護住宅改修費 手すりをつけるなど介護のための住宅改修費を支給
特定施設入所者生活介護 優良老人ホームなどにいる人が介護保険のサービスを受ける
施設サービス 介護療養型医療施設 医療・保健・福祉施設へ入所し、介護、リハビリなどを受ける
介護老人保健施設
介護老人福祉施設
地域密着型サービス 地域の実情に合わせ、認知症対応型通所介護、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、小規模多機能型居宅介護、夜間対応型訪問介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護など
介護予防サービス
要支援1~2の人
介護予防サービス 介護予防通所介護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防訪問看護、介護予防短期入所生活介護、介護予防福祉用具貸与など(生活機能の維持、向上の視点から見直される)
地域密着型
介護予防サービス
地域の実情に合わせ小規模多機能型居宅介護、認知症対応型通所介護、認知症対応型共同生活介護など
地域支援事業(介護予防事業)
要介護のおそれのある高齢者(特定高齢者) 介護予防ケアプランの作成、予防プランに基づくプログラムの実施(運動機能の向上、栄養改善、口腔機能の向上、閉じこもり、認知症、うつの予防や支援など
すべての高齢者 介護予防の観点からの検診の実施、地域における自主的な介護予防活動への支援など

では、介護保険の認定がされれば、サービスを受けるのは全てタダかというとそうではありません。自己負担が必要で1割負担です。もしこの1割の自己負担額が高額になり、下表の月額限度額を超えた場合は、高額介護サービス費として、所得に応じて払い戻しを受けることができます。

介護保険自己負担の月額限度額
区分 負担額
市区町村民税
非課税世帯
第1段階 1万5000円
第2段階
第3段階 2万4600円
市区町村民税
課税世帯
第4段階 3万7200円

なお、施設入所者の場合の施設での居住費や食費は制度が始まった当初は介護保険の対象になっていましたが現在は自己負担となってしまいました。しかし、市区町村により減免措置が受けられる場合もありますのでご確認ください。なお、在宅介護サービスの利用には上限があり、要介護度ごとの1ヶ月の利用限度額が決められていますので、ケアマネージャーとそのあたりも含めてケアプランを検討することになります。

在宅サービスの利用限度額(1ヶ月)
要介護度 利用限度額
要介護5 35万8300円
要介護4 30万6000円
要介護3 26万7500円
要介護2 19万4800円
要介護1 16万5800円
要支援2 10万4000円
要支援1 4万9700円
※都市部では若干高くなる場合があります

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